引き続き栗田有起

2006年7月18日
----Yahoo!Booksのインタビュー記事より抜粋-----


------栗田さんの現実を見る目は、厳しいですね。でも、栗田作品にはアンハッピーエンドの物語はない。なぜですか?

「まるごと現実を肯定することはできないし、していいわけもない。人生は圧倒的にツラい出来事や退屈な時間が多く、幸せは一瞬です。もともと私は人生とは悲劇という気がしていますが、だけど、そんなことはわかりきったことで、先に待っているのは死しかないと、誰もが知っています。それでも人は上を向いて歩こうとする。
  小説を読んだり、映画を見たりする時、悲劇を悲劇のまま出されても“そんなことは、わかっているんだけどな”と思ったりします。それでも人は上を向いて歩こうとしているんだよ、と。だとすれば、上を向いて歩かせる力とは、悲劇をよりよくしたいという熱意しかない。生きていくことに意味があるのかどうか、それはわからない。でも、意味を自分で見つけていこうとする肯定の気持ちを持ちながら、よりよく生きようとするのは、人間の本能だと思うんです。
  悲しみの中でも小説や映画や音楽を楽しむというのは、自分の気持ちを上げようとするポジティブな行動です。本当に落ち込んでいる時には、そんな元気はありません。だから、まるごと現実を肯定はしないけれど、未来に希望が持てる物語に結局落ち着いてしまうのは、それが今の私にとって自然な流れだからなんです。なんて、後付けの理由ですけれど(笑)。書いている時は、イタコのように書いているだけですから」


なるほど、これは惚れるわ、俺。

戸田誠二なんかも近いかもな〜。

あー、でも戸田誠二はもうちょっと冷めた見方してるか。

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