わたしとあなたは別の人間です、という認識が、コミュニケーションの第一歩。

わたしはどうしたってあなたと同じものにはなれないし、理解はできない、それをわかったうえで理解したいと望むことや、まったくの他者を愛する試みが、コミュニケーション。そういう意味で、「エウレカセブン」はとても真っ当にコミュニケーションについて描いたマンガだったと思う。

レントンは、エウレカの痛みを「わからないよ」と言い、その上で彼女の手を握る。スカブにくるまれ、肌のただれたエウレカを「怖い」「人間じゃない」と恐れ、それでも「好きにならなければよかったとは思えない」と叫んだ。複製された少女アネモネは空っぽの存在を自認し、食を同化の手だてと考えている。「桃を食べたらピンクになって、ケーキを食べたら甘くなって、エウレカを食べたらエウレカになれると思っていた」彼女は、食べることで相手と自分は同化し、空っぽの自分が何者かになれると信じていた。

しかし、アネモネもまた、知る。「エウレカを食べちゃったら、こんな風にお喋りをすることもできないものね。つまんないわ」。おそらくはそのことに気づいた瞬間、アネモネはエウレカのコピーではなくなったのだろう。



っていうレビューを読んで唐突に読みたくなったので、柏のブックオフで全巻買って読んで終わった久々の休日。

このぐだぐだ感が休日っぽくていい。たまには。

あ、面白かったですよ。「エウレカセブン」

ISBN:4047137375 コミック BONES 角川書店 2005/07/26 ¥567

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